テーマ:宇宙的卵割を起こせ
~ 二値から四値へ、そして「空間脳」の発現 ~
ヌーソロジーにおいて「宇宙的卵割」という概念がたびたび登場する。
以下、コーセン氏のツィートより
--------------------------
時空が一つの宇宙卵であるとするならば、この二つの方向への分解は宇宙的卵割に相当すると言っていい。(2012/11/26)
個物の同一性を「反転」によって卵割させ、自我の同一性を表層に再帰させている超越論的構成を白日のもとに曝すこと。(2010/11/18)
卵。白身と黄身。二重の球体の様相からあれよあれよという間に雛が生まれる。創造空間も同じ。まずは二重の球体を作ること。そして、そこに卵割を行うこと。それによって潜在的なものの中に侵入していくことができる。そこには反-現実の世界がある。それがOCOT情報がヒトと呼ぶものの世界。(2013/06/04)
それが見え出すと、時空は受精卵さながらに卵割を開始する。(2017/04/27)
とにかく、物理学と哲学の接近を難しくしているのは、世界が一つの時空で包まれているという、実在世界の巨大な同一性のイメージです。自他双方向から、奥行きを差異化することによって、この宇宙卵に卵割を行うことが必要です。(2022/07/03)
--------------------------
この卵割というイメージは、決して表面的な比喩などではない。
「OCOT情報に拠れば、人間における受精から誕生までの胎児の胎内生活は覚醒期の投影だという。(2013/07/05)」
とあることから、「卵割に始まる胎児形成」がそのまま「覚醒期の投影」…つまり「意識進化」のプロセスそのものということになる。
人間の意識進化とは、そのまま受精~卵割として始まるのである。
この「卵割」のダイナミックなイメージに、統心は「モーセによる海を割る奇跡」を重ねている。
後ろをエジプト軍に追いつめられたイスラエルの民の前で、モーセによって「紅海」の水が左右に分かれるという『十戒』の有名なシーンだ。
海の水が左右に分かれて壁となり、真ん中に乾いた道がまっすぐ現れる。その道を歩いてイスラエルの民は無事に向こう岸へと渡るのである。
ここには「卵割」だけでなく「まっすぐの道(奥行き)」と「向こう岸に渡る(彼岸)」のイメージも出てくる。完璧だ。
道元は生と死を分けた。
常識的人間は生から死へと連続的に流れる時間の中に己の人生を見出す。
しかし覚者・道元は「生は生」「死は死」と喝破し、両者を分けて「ど真ん中」の道を顕し、そこに生きた…。
ドゥルーズも純粋過去と純粋未来を分けた。
ここには意識進化に関わる重大なカタチが隠されているとは思わないか。統心にはそのニオイがプンプン匂ってるよ。
そしてベルクソンは知覚と記憶を分けたのだ。
知覚を物質に返し(純粋知覚)、記憶を精神に返した(純粋記憶)。
ベルクソンの論理が腑に落ちれば、人間は「脳」から解放される。
いまの人間は「脳の中」に閉じ込められているのである。脳、もしくは肉体の中に。
近代以降の意識転倒の問題はこれと密接に関係している。
コーセン~道元~ドゥルーズ~ベルクソン~モーセ…
トーシンはここに「卵割」の意義を見出す。
ここを深く掘り下げることで、意識進化のプロセスをより具体的に、論理と実感を伴ったものとして浮かび上がれたい…と思う。
…と今月の教室ではその様なことを目論んでおります。
コメントをお書きください