◆今月の定例ヌーソロジー教室/大阪・京都
※今月の京都は昼間、大阪は難波で、定例ヌース教室があります。
テーマ:『無時間の顕在化』
~「時間は存在しない」からの「時間の負の方向性」~
時間は存在しない。
最先端の物理学である「量子重力理論」の研究者の中から
昨今、このような主張をする学者が現れ始めている。
なかでもイギリスの片田舎で独自の研究を続けてきたジュリアン・バーバー氏は
ほとんど一人で独自の時間理論を構築してきた異色の存在。
「時間の中に瞬間があるのではない、瞬間の中に時間がある」
ジュリアン・バーバーの説く「瞬間」とは「中今」のことであり
すべてを含んでいる「全体」。
その本質は無時間、時間の流れない世界。
すなわち「永遠のカタチ」。
そう、彼は宣言する…「時間は存在しない」と。
彼の主張には、ヌーソロジーとは相容れない「並行世界」的な主張も含まれるのだが
それだけで判断するのはあまりにも皮相浅薄である。
1999年に発表された彼の著書「The End of Time」が
実に20年の時を経てようやく昨年1月、
日本語版「なぜ時間は存在しないのか」として出版された。
分厚く難解なこの本ではあるが
少しずつ読み進めると、ヌース!ヌース!ヌース!
ヌーソロジーと狙いが同じではないか。
そりゃそうだ。彼の着想・発想の源が
スピノザ~ライプニッツ~マッハなのだから。
そして長年の探求・熟考の末、彼は遂に見いだしたらしい…「無時間の世界」を。
彼曰く、やはりそれは「全体」なのだ。
無時間領域…時間は流れていない。
生きて「無時間の世界」を見出すことは
まるでオコツトの言う「生きたまま死後の世界に入る」ではないか。
バーバー氏は、すでに死後の世界に突入しているのか。
すっかり「無時間」の住人となってしまった彼に対して、
なぜ普通に生活できるのかなどと質問がよくあるという。
それに対する彼の答えは
「現在というものを大切にすべきである、と確信できるようになった」
おお~、まさしくこれ。私が日夜探求しているモノ。
そしてヌーソロジーの結論でもある。
すべてここ、いま、目の前…そしてワタシ(のココロとカラダ)。
「超越」とは正反対のもの。
そうです。ごくごく普通の人になるんですよ。行って帰って来たら。
宮沢賢治の世界です…雨ニモマケズ、風ニモマケズ…。
賢治の場合は「ソウイウモノニ ワタシハナリタイ」で終わってますが。
ヌーソロジーでは…成れます…(`・д・´)キリッ
奇しくも今年、2021年は「位置の等換」、その本質は「時間」の顕在化。
受け取る「時間」ではなく、送り出す側の「時間」。
それを「時間の負の方向性」という。
そして今月は時間に縁の深い月。
6月10日は時の記念日、近江神宮、漏刻祭。
そして本日6月21日は夏至、一年で太陽が最も高く上がり、昼の時間が最も長くなる日。
「時の問題」を取り上げるにもっともふさわしい月。
先のバーバー氏の著作をヒントにしながら
ヌーソロジーの文脈にそって「無時間領域」を探索して参りましょう。
「もし、西洋近代の歴史がデカルト=ニュートン・パラダイムではなく、スピノザ=ライプニッツ・パラダイムで進んでいたら、とっくに人間は意識進化して、今頃シリウスにいるんじゃなかろうか。」2012/09/09 kohsen tweet