~「能動-受動」の枠組みからの脱出~
今年のテーマ「ψ10感性空間の顕在化」が「中動態の世界」と関係があることは、年初より睨んでいました。直感です。何となくそう感じる、理由のない確信・・・思えばこのこと自体が「感性による直感」であり、「中動態」そのものだったという訳ですが。
2年前に取り上げた哲学者・國分功一郎氏の著作「中動態の世界」を深く読み込んで、領域展開した今回のレクチャー。「中動態ってあるよね~」という「知識」だけでは、むしろ本質から遠ざかるどころか害悪になってしまう・・・國分氏が警鐘をならす「中動態の神秘化」です。この構図は「一神教精神」と全く同じ。ここら辺りを看破していくのが統心流ヌーソロジーの真骨頂。
ではどうすればいいのか。「能動-受動」の中間である「中動態」という理解自体が、同時に限界でもあるのです。神学の知識が人間を被造物に閉じ込めるのと同じ。そうではなく「*能動-中動」という「全く別の枠組み」を新たに見出すことなのです。いやむしろ、これが古代人の感覚だったのです。ここに変換人型ゲシュタルトの顕在化が見えてきます。
今回は10年来レクチャーをやって来て始めてのPC大トラブルでスライドが全く使えず、急遽ライブスタイルに切り替えました。ところが後から編集して見ると、これが今までのレクチャー以上に分かり易く、ビジュアル的にも逆にレベル高い作品になってしまいました。何ということでしょう!まさしく「中動態・・・起こっていることをただただ経験する」を100%表現した神回となってしまいました・・・。