~この戦争を最後の戦争とするために~
2022年2月24日開始されたロシアによるウクライナ侵攻。これはヨーロッパにおける地域紛争などではありません。大国ロシアが小国ウクライナを力でねじ伏せている・・・といった単純なものでもありません。欧米流民主主義を信奉する陣営と、それに反発し別のストーリーを模索する反欧米陣営との衝突であり、第2次大戦終了後から今まで溜まりに溜まった歪みや膿が一挙に吹き出したものです。
ここで対処を間違えば、第3次世界大戦~核戦争へと進みかねない、極めて深刻な地点にいま私たちは差し掛かっています。さて変換人ならば、この戦争を起こしている「根本構造」を見るでしょう。すると「物質的悪であるアーリマン」と「精神的悪であるルシファー」という、「二つの悪の衝突」が見えてきます。正義と正義のぶつかり合いではないのです。起こっているのは悪と悪の衝突。またこれは「思形と感性」の衝突であり、その「ねじれ構造」がもたらす宿命的衝突なのです。
2022年「ψ10感性」の年にこのことが起こる必然性を感じると、戦慄を覚えます。ここまで分かった時、「今月の流れ」は統心に「カント哲学を再考せよ」と導いてきたのです。カントは「認識における主客」を逆転させ(コペルニクス的転回)、外に広がる「時空」すらも「人間の認識形式」としての「内側の現象」として捉える道を開きましたがヌーソロジー的に見れば、カントは「人間の内面」を発見したのだと言えます。
ヌーソロジーは「人間の外面」を見出す哲学なわけですが、同時にそれは真逆である「人間の内面」を見出すことでもあります。そして戦争の原因はまさしく「人間の内面」にあるのです。
カントは「永久平和の思想」を残したことでも知られますが、後にこの思想は国際連盟や国際連合の理念となりました。いまこそ世界最終戦争とその先に来るべき永久平和について真剣に考えなければならないこの時に期せずして「カント哲学」を取り上げることになった「必然の流れ」に対して、さらに驚いているところです。